小泉時代 2009 8 2

書名 「規制改革」を利権にした男(文庫版)
著者 有森 隆  講談社文庫

 元首相である小泉純一郎氏が衆議院議員を引退し、
選挙地盤を息子に譲ったことにより、
名実ともに、小泉時代は、終わりました。
 この本は、評論家から、
小泉氏とはコインの表と裏であると言われた宮内氏に、
そしてオリックスにも焦点を当てた本です。
 小泉氏に関する本は、数多く出版されていますが、
別の角度から、小泉時代を知るには、ちょうどよい本かもしれません。
 また、投資家も、
オリックスという会社を知っているようで知らないと言われます。
この本で、知識の整理ができるかもしれません。
投資家が目を引くとすれば、289ページの、
「CDS値が追い詰めた」というところでしょうか。
 さて、規制緩和の旗振り役は、誰が適任だったのか。
経営者では、自社に不利な規制緩和は、難しいでしょう。
もし、そんなことをすれば、株主に訴えられるでしょう。
学者では、腕力が弱い。
 本当は、政界の一匹狼と言われた、
つまり、しがらみが少ない小泉氏が、
もっとサポートすべきだったかもしれません。
 しかし、小泉氏は、評論家に言わせると、
「起承転結」の「起」しかない人だという。
仕事というものは、根気が必要です。
アイデア、計画の立案、計画の実施、計画の修正、中間評価、仕上げ、完成評価。
 しかし、小泉氏は、元々、政界の「自由人」だったので、
あまり面倒なことは、好まなかったのでしょう。
 昔から、政界の自由人で、一匹狼。
だから、小泉チルドレンの末路は、当選した翌日から、わかっていたのです。
 私は、自民党という政党を、数十年前から、よく知っていました。
あれは、高校生の頃、たまたま「小説 吉田学校」という本を読んでからです。
 思い起こせば、走馬灯のごとく、本当に、いろいろなことがありました。
小泉氏の引退と共に、「時代が終わった」と感じざるを得ません。
 しかし、日本の時代は、まだ、「起承転結」の「起」である。
先が長い若者たちは、強く信じ、未来を切り開いていかなければならない。

日本よ、世界のリーダーとなれ。
あなた方には、十分、その資格がある。
西洋文明と東洋文明の終着駅である日本には、
世界のリーダーとなる資格がある。
それでも、自信がないのか。
世界を制する軍事力がないから、自信がないのか。
その考えは、誤りである。
かつて軍事力で世界を制すると考えた男がいる。
あなた方が知っているヒトラーという男だ。
愚かな考え方である。
イエスキリストは、「剣を持つ者は剣で滅びる」と教えた。
もう一度言う。
西洋文明と東洋文明の終着駅である日本には、
世界のリーダーとなる資格がある。
日本文化、日本技術、日本の思想。
















































トップページへ戻る